業界の現状と課題
現在、広告業界は今まで花形とされてきたテレビ、新聞、ラジオといったマスメディアの広告と比べ、インターネット広告が大きな影響力を持つようになっています。マスメディアの広告費用が現状維持、または縮小傾向であるのに対し、インターネット広告が毎年10%以上の成長率を遂げている状況です。
その中で、5名~30名程度、所謂「少数精鋭」のインターネット広告代理店が非常に増えています。ただ、自分たちが唯一できることを持っている訳ではない会社も多いのが実情です。そのため、より多く働いたもの、よりメールへの返信が早かったものが生き残っているという現実があります。
言い換えれば、生き残るにはブラック企業になるしかないという考えが蔓延しているのです。ワークライフバランスを大切にし、働き方改革が求められている時代において、健全とは言い難い状況と言えるでしょう。
「広告業界」というワードは一見、華やかさをイメージする人も多いかもしれません。就職したい企業ランキングでも大手広告代理店は非常に人気です。しかし、実際の仕事内容はエクセルを使用したPC業務が多く、「IT土木」と揶揄されることもあります。ブルーカラーと言われるほど、「人」の力に頼り過ぎているのです。
また、クライアントに左右されやすい業界だからこそ、景気によって左右されすぎてしまう、クライアントへの依存度の高さも業界全体の問題点と言えます。